~2023年5月30日より3ヶ月予定でヨーロッパ旅に出ました!~
wordpressに移行したことにより、若干エディターの使い勝手に手こずっています。少しずつ改善していきます。

パレスチナ

DAY332 パレスチナ:ベツレヘム テロ防止の為の分離壁

今日も昨日に引き続きパレスチナに遠征に行ってきます!同じくダマスカス門前から 231のバスに乗り終点のベツレヘムに到着。6.8シュケルです。降りた瞬間に3人くらいタクシーの運転手が寄ってくる。待っていました。今日はタクシーに乗る予定で来ている。運転手が言うのは「バンクシー!ウォール!チャーチ!」これだ。

・バンクシー:生年月日非公表の覆面芸術家で世界各地で社会風刺的なアートを残す。一部の人かららは芸術テロリストと呼ばれているらしい。このベツレヘムには分離壁をはじめとして彼が残したアートが多く残っている。

・ウォール:イスラエルが建設した分離壁でパレスチナ人によるイスラエル市民へのテロを防ぐのが目的、という話。実際に数字的な効果は出ているようだが実際はかなりパレスチナ側に食い込んで建設されており、もちろんパレスチナ市民の生活に悪影響を与えている。

・チャーチ:実はここベツレヘムはイエスが誕生した町として有名。イエスが降誕したとされる洞穴の上に建っている協会。

教会も分離壁も歩けない距離ではないのだが問題はバンクシーの絵が散らばっており、しかも有名なやつはかなり離れているとの噂。それぞれの絵の場所もネット上では見つけられなかった。他の人のブログを見ていると大抵三人でタクシーをシェアして1人20シュケル(550円くらい)となっているが僕は1人。

寄ってきた運転手たちから話を聞く。最初の人はバンクシーを回ってから教会までで200(約5500円)。たけー!! 話にならないと歩き始めると他の人が寄ってきて60!しかし僕は今日本当に60出せないのだ。なぜなら明日の出国税まで見越して手元に金を残してあるから。さらに振り切って歩いてると「俺が最後だ」と寄ってきた運転手。50なら安いぞ!と言ってくる。それはわかるのだが本当に金が無い、と粘った結果45でOKになった。ありがとう!

まず連れていかれたのはあるお土産屋さんの中。おー、これこれ!少女が兵士の身体チェックをしている。どうやら保護の為か独占の為か知らないが店のディスプレイかのように保護されていた。ってか実際見てみると思ってたよりも絵のタッチがかっこいいな。
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再びタクシーに乗るとすぐに見えてくるのは礼の分断壁。左側の塔のところに銃を持った兵士が居て見張っている。運転手は2004年にここら辺の壁が建築されたらしくそこから生活が変わってしまった、と嘆いていた。僕が質問してなんとなくの英語で聞き取れたのだが彼らはイスラエル側に入ることはできないがイスラエル側に住んでいたパレスチナ人はパスポートがあるからこちら側もあちら側も自由に行き来ができる、とのこと。と言ってもエルサレムとベツレヘムは直線距離で10kmくらい。そのちょっと住んでた場所の違いが大きな明暗を分けたんだ。他にも色々行き来する条件はありそう。
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この壁隣に立ってみると遠くで見ているよりもはるかにでかい。これで見張りもいたら中々登れないわ。バンクシーさんは兵士に銃を向けられても最後まで書き上げたらしい。やはり風刺的な絵なのでイスラエル側からしたら邪魔なのだろう。
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 分離壁にあるバンクシーさんの絵は風船で飛ぼうとしている少女。あ、そうだ!せっかくなので最後にバンクシーさんの絵があるところを地図でまとめてみたので良かったら見てみてね!
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 分離壁には他にも多くの平和を望む絵や現状を風刺した絵が描かれている。
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さて少し分離壁から離れてタダの壁に描かれているお次の絵は防弾チョッキを着た平和の象徴ハト。銃の照準が合っている。絵の意味ももちろんだがなんか存在感のある、惹かれる絵を書く人だなー。
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運転手「はいバンクシーは終わり。」え?少なくね?しかも見たかったやつ見てねーし、ということでスクショしていた画面を見せるとこれは隣の町だと言い出す。もうしょうがねーか。もともと安めに雇ってるしな。タクシーで行く人は最初に確認しといた方が良いよ。

教会に行く前に眺めの良いところに連れて行ってくれた。左側の奥に見える山はおじさんお勧めの観光地らしい。「日本人のガイドブックには載っていないけど連れて行ってあげようか?」いや、マジで金無いんで大丈夫です。どうやら日本人の観光客が結構いるからガイドブックもよく見ているようだ。
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ということで降誕協会に到着。
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お得意の工事中。このパターン本当に多いなぁ。ここは世界遺産の中でも危機遺産として登録されているらしいので建物の修復中なのかもしれない。ちなみにここはパレスチナで初の世界遺産らしい。イスラエルと結びつきの強いアメリカはパレスチナがユネスコに登録したことで分担金の拠出を停止しているためユネスコでは深刻な財源不足らしい。
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こんな感じで少しだけ地下に潜るとー
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ズドーン!多分イエスが生まれた場所(多分)。大人はもちろん子供もこの星のところにキスをしていました。そこら辺のしきたりはわかりません。
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バンクシーバンクシーと寄ってくるタクシーを交わしてすぐ近くのミルク・グロットに行ってみた。ここはイエスを抱えてマリアとその旦那のヨセフが隠れた洞窟とされておりそのときにマリアの母乳が落ちて岩が白く染まったらしい。確かにミルキーな色してる。にしてもヘブロンと比べて観光資源には恵まれてるなー。
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さて、終わり、ではありません。僕は見たかったバンクシーの絵を諦めていません。一応スマホに残していた過去に来た人のブログを再チェック。皆タクシーなので場所は明記されていないがそれぞれのブログのヒントを拾って歩いて探すことにした。長い散歩になりそう(-.-)
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まずは例の絵の手前のAraratというホテルの手前の壁にもバンクシーの絵があるという。生誕教会の北側に出ると大きめなAraratホテルはすぐに見えこれも難なく発見。金色のハートを振りまく天使、だろうか。
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そしてここから更に離れる側に例の絵があるという。そして皆が書いているがそれはガソリンスタンドの裏の壁に書いてあるらしい。ガソリンスタンドは大きなヒント。まずこの天使のとこの店の人にスクショを見せて尋ねるとこれは分離壁のところだ、と言われる。ちなみに僕がさっきまでいた分離壁のあたりのチェックポイントを「300チェックポイント」と呼ぶらしい。しかし皆例の絵だけはかなり離れているとブログで書いているので今回の証言は信じないことにする。地図を見ると太そうな道沿いにガソリンスタンドがあるので行ってみる。当たり前だがパレスチナ銀行ってのもあるんだな。ヘブロンにあった銀行はイスラエル人に破壊された、と言っていた。
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ガソリンスタンド発見!しかし違った。残念だ。どうしよう。もう一度地図を見ると、更にこの道の奥にスタンドがあるではないか!そこが、大正解でした。自分の足で見つけたので感動3割増し。メインディッシュの裏側にはこれまたバンクシー作らしい絵があった。というかスタンドからしたらこっちが表の壁に当たるだろう。
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そしてメインディッシュはーーーーーーー
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かっけー!恐らく、分離壁の向こう側の女性に花束を届けようとしているのでは無いだろうか。なんか本当に絵がかっこいいわ。これはファンになるね。躍動感もあるしワンポイントの花束の色がまた良い。ということでこれがやりたかった。

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褒めてください。手の曲げ具合がーとか腹の肉がーとか言わないでください。1人で設置して必死にやりました。笑

あー満足。モロッコ産のビーサンが早速壊れたりしつつも再び降誕協会を通って帰る。これが噂の偽スタバだろうか。ロゴは同じに見えるけど。。。
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活気もありもう少しゆっくりしても良い町だが暑いし歩き疲れたのでバスの乗り場に向かう。
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エルサレムから来た231のバスから客が皆降りると、今度はエルサレムに帰る人が乗り込んで一杯になると動き出す。231のバスはかなりの本数出てるようだ。帰りは壁を意識しながら見ていた。現代に牢屋以外で以外で人を閉じ込める壁、があるというだけで十分不気味。
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帰りはバスを降りてチェックポイントでパスポートを見せないといけないが隣の通路側に座るおじいちゃんは動こうとしない。「大丈夫だから座ってなさい。」と言う。周りを見渡すと他にも数人乗ったままの人がいる。前から兵士が2人入ってきてバスの内部と座っている人の身分証明書をチェック。僕もパスポートを出せば問題なかった。おじいちゃんに「なんで降りなくていいの?」と聞くと「私は年寄りだからだよ。」と笑っていた。いくつか特例があるんだな。僕も明らかに観光客だったからだろう。

おじいちゃんは80を越えており昔は英語の教師をしてから大企業のマネージャーをしていたという。僕にも聞き取りやすい英語で話してくれた。イスラエルでは英語はもちろんフランス語やイタリア語の教育もあったりするらしい。彼はヘブライ語、アラビア語、英語、フランス語、とあと一個何かを喋れるという。やはりユダヤの人は有能なのか。。。君も独身なのか、女はトラブルを生むだけだ、となんか嬉しそうに話していた。超元気でバスの中で数独をしていた笑。旧市街の手前でおじいちゃんはNice to meet you.Have a nice trip!と言って降りて行った。

宿に帰りアンマンに帰るためのパッキングを済ませて就寝。ちなみになぜか昨晩と今晩は僕一人です。宿のオーナーもいないのでアパートで独り暮らししているかのように快適だった。

イスラエル、パレスチナはとても興味深いところだった。5泊は長いかとも思ったが自分には丁度良かったね。折角旅をしているのだから世界情勢もっと勉強しなければならない。

では最後に僕が見たバンクシーさんの絵があった場所を適当にまとめておきます!他にまとめている人が居なかったので参考になれば幸い!

①概略図
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・左側の上の赤がエルサレムからのバスの到着と出発(上の方の4つの赤は関係ありません)
・左側の下の赤がヘブロンへの出発と到着
・右の二つが降誕教会とミルクグロット

②概略図の上の部分のズーム
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※上の方の点線が分離壁
・青 少女が兵隊の身体チェックをしているやつ。お土産屋さんみたいなのの中にありタダで見せてくれた。大体ここら辺だったはずだが誤差あるかも
・緑 防弾チョッキを着たハト
・紫 風船の少女
他の赤は無視で。分離壁にはびっしりと絵が描かれており、他の人がブログで上げている絵は大抵ここらで見られるはず。

③降誕教会から東側
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・左側の赤二つが降誕教会とミルクグロット

④ ③の真ん中のズーム
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・赤 Araratホテル
・オレンジ 金のハートを出す天使

⑤ ③の右側のズーム
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・ピンク お待ちかね 花束を投げる男。これがそのスタンドの名前です。この道のもっと手前にもう一つスタンドがあるがダミーなので気にしないこと!
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